法律情報

裁量労働制を不当適用したとして、野村不動産に是正勧告がされました。

 厚生労働省東京労働局は、12月26日、裁量労働制を社員に違法に適用し、残業代の一部を支払わなかったとして、不動産大手の野村不動産の本社(東京)や関西支社など全国4拠点に対し、各地の労働基準監督署が是正勧告をしたと発表しました。

 労働局が企業名を明かして、裁量労働制の違法な適用について発表するのは異例のことで、同労働局によると、高級マンション「プラウド」を手がける同社は、裁量労働制の適用が認められないマンションの個人向け営業などの業務に就く社員に対し、全社的に制度を適用していたとされています。このため違法な長時間労働が発生していました。


 同社によると、全社員約1900人のうち、課長代理級の「リーダー職」と課長級の「マネジメント職」の社員計約600人に裁量労働制を適用していました。30~40代が中心で、住宅販売の担当者もいました。2005年4月以降、課長代理級以上に昇進した社員が対象だということです。同社は、「中堅社員であれば、裁量を持たせて企画提案型の事業を推進できると判断した」と適用の理由を説明していますが、同労働局は対象の社員を「個別営業などの業務に就かせていた実態が全社的に認められた」と指摘しています。そして大半が「対象業務に該当しない」として違法と判断しています。

同労働局の鈴木伸宏・労働基準部長は26日の記者会見で「(同社の不正を)放置することが全国的な順法状況に重大な影響を及ぼす」と、特別指導に踏み切った理由を説明しました。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171226-00000039-asahi-soci