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【目次】 1 権利義務取締役とは 2 解任の可否 3 対処法 |
1 権利義務取締役とは
任期満了や辞任によって取締役が退任した後も、新たな取締役が選任されず、法令又は定款で定められた員数を欠く場合があります。このような場合、退任した取締役は「権利義務取締役」として、引き続き取締役の権利義務を有します(会社法346条1項)。この間は、取引の安全を確保する観点から、後任者が就任するまで退任登記をすることもできないと解されています(最判昭和43年12月24日民集22巻13号3334頁)。
2 解任の可否
もっとも、この権利義務取締役については、株主総会決議によって解任することはできないと考えられています。その理由は、権利義務取締役の地位が株主総会の選任決議によって生じるものではなく、会社法346条1項の規定によって当然に認められる地位だからです。また、判例も、権利義務取締役を被告として解任の訴え(会社法854条1項)を提起することはできないとしています(最判平成20年2月26日民集62巻2号638頁)。
したがって、権利義務取締役を排除したい場合であっても、株主総会で解任決議を行うことはできません。
3 対処法
では、どのように対応すればよいのでしょうか。
まず原則的な方法は、株主総会を開催して新たな取締役を選任することです。会社が株主総会を招集しない場合には、要件を満たす株主が株主総会招集許可の申立て(会社法297条4項)を行うこともできます。
もっとも、株主間の対立により議決権が拮抗している、いわゆるデッドロック状態にある場合や、不正行為を行っている権利義務取締役が過半数の株式を保有している場合など、株主総会を開催しても後任者を選任できないことがあります。
そのような場合には、裁判所に対して一時取締役の選任を申し立てることが考えられます(会社法346条2項)。一時取締役が就任すれば、権利義務取締役の地位は終了します。
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