加藤&パートナーズ法律事務所

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法律情報・コラム

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M&A(売り手側)の基礎知識④-弁護士が関わる手続Ⅱ

2 各種契約書の作成

 M&A取引においては、各段階において、秘密保持契約書や基本合意書、最終契約書等の各種契約書を作成する必要があります。

 契約書作成にあたっては、売り手側としては、セルサイドDDを通じて明らかとなった各種リスクや、予想される買い手側の指摘等を的確に把握・評価し、事前に対策を講じた上で、売り手側に不利な条項をなるべく削減するとともに、売却価格の最大化を図ることが重要となってきます。

 一般的に、契約書の作成には弁護士が関与することが多いですが、特にM&Aの最終契約書については、弁護士が作成すべきですし、少なくとも弁護士による確認が必須の契約書であるといえます。

 なぜなら、M&A取引は、取引額が大きく売り手側にとって重要な取引であるにも拘わらず、中小企業の場合、通常であれば売り手側の経営者にとって人生で一度きりの取引であり、経験値も不足していますので、M&A取引の集大成となる最終契約締結に際しては、法律の専門家である弁護士を関与させ、特に慎重な検討が必要となるのです。

 M&A取引において仲介会社やFAが関わっていたとしても、何れにせよ契約書作成にあたって専門的知識を有し、依頼者の利益を追及する弁護士の関与は必要不可欠といえます。

<終わり>

M&A(買い手側)の基礎知識①-M&Aと弁護士の役割

M&A(買い手側)の基礎知識②-弁護士の必要性・有用性

M&A(買い手側)の基礎知識③-弁護士が関わるM&A手続の概要Ⅰ

M&A(買い手側)の基礎知識④-弁護士が関わるM&A手続の概要Ⅱ

M&A(買い手側)の基礎知識⑤-弁護士が関わるM&A手続の概要Ⅲ

M&A(買い手側)の基礎知識⑥-弁護士が関わるM&A手続の概要Ⅳ

M&A(買い手側)の基礎知識⑦-弁護士が関わるM&A手続の概要Ⅴ

M&A(買い手側)の基礎知識⑧-弁護士が関わるM&A手続の概要Ⅵ

M&A(買い手側)の基礎知識⑨-弁護士が関わるM&A手続の概要Ⅶ

M&A(買い手側)の基礎知識⑩-弁護士が関わるM&A手続の概要Ⅷ

M&A(買い手側)の基礎知識⑪-弁護士が関わるM&A手続の概要Ⅸ

M&A(買い手側)の基礎知識⑫-弁護士が関わるM&A手続の概要Ⅹ

M&A(買い手側)の基礎知識⑬-弁護士が関わるM&A手続の概要Ⅺ

M&A(売り手側)の基礎知識①-M&Aとは

M&A(売り手側)の基礎知識②-弁護士の必要性

M&A(売り手側)の基礎知識③-弁護士が関わる手続Ⅰ

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