加藤&パートナーズ法律事務所

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法律情報・コラム

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コーポレート・ガバナンス入門1 -自民党総裁選とコーポレート・ガバナンス-

 明日9月29日に投開票を控えた自民党総裁選、蓋を開けるまで結果が分からないということで、マスコミ報道も過熱しています。そう言う私も結構惹きつけられています。

 その中で、マスコミにしては珍しく(?)、各候補の政策について報道する機会も多いように感じます。年金問題、エネルギー問題、敵基地攻撃能力、夫婦別姓など各候補で見解が分かれている政策もあり、興味深いものがあります。個人的には、次世代にできるだけ良い状態でこの国を引き継ぎたいと思っていますので、安全保障問題、少子化問題、教育問題についてもっと熱く語って頂きたいと思っていますが。

 それはさておき、経済政策についてはアベノミクスを完全否定する候補は見られず、アベノミクスで達成できなかった、いわゆる"トリクルダウン"をどのように実現するのか、というのが各候補の主張の中心との印象です。

 上場企業において多くの社外取締役が選任されるようになった、とくに女性の社外取締役を多く誕生させた近年のコーポレート・ガナバンス改革は、アベノミクスの産物です。社内で出世した男性社員=取締役という従来の構図を短期間で一変させました。

 そもそもコーポレート・ガバナンスという言葉は、主に企業不祥事が発生したときなどによく用いられてきました。「A社のコーポレート・ガバナンスに問題がある」、「B社のコーポレート・ガバナンスの在り方が問われるべきだ」といった具合です。

 ところが、安倍政権下におけるコーポレート・ガバナンス改革は、企業が稼ぐ力を取り戻すためにはどうすればよいのかという、いわゆる"攻めのガバナンス"をメインにおいたものです。上場企業に対し大きな影響を与えるコーポレートガバナンス・コードもその副題は『~会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のために~』と謳っています。

 明日選出される自民党総裁による次期政権も、誰が選ばれたとしてもコーポレート・ガバナンス改革の流れを急に転換することはないでしょう。

 浅学非才の身なので高度な話はできませんが、コーポレート・ガバナンスと会社法について、折を見て、入門レベルを平易に説明していきたいと考えております。

加藤真朗

(続く)

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